ノルと横山裕一とドリアン

今日は朝もはよから電車に乗って、神奈川県は逗子まで行ってきました。
神奈川県立近代美術館で開催中の「話の話-ノルシュテイン&ヤールブソワ」展を観るために。

遠いわ逗子。でも関東近辺の遠出って初めてなので、少し嬉しい。
海が近くてテンションあがりました。
この風景、瀬戸内海を思い出します。
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展覧会は予想をはるかに超えて良かったです。
絵をみてためいきが出たのは久々。ノルシュテインの奥様であるヤールブソワのエスキースが本当に美しくて深みがあって温かくて感動しました。
そして二人で制作した撮影素材を使ったコラージュ。空気感が半端なくて絵に吸いこまれそうでした。
マルチプレーンカメラで覗いたときの情景を再現したマケットも霧のような空気の層が生々しく伝わってきて震えがきました。多いもので8層くらい重なっていたと思います。
大量の絵コンテもどんだけデッサン上手いねん!って感じでもう…。
もうどんだけ~~!って感じでした。全体的に。
やっぱ巨匠だわ~~。すごいわ~~。改めて好きになった。
「外套」のアカーキーの動きとかリアルすぎてちょっと怖いくらい。ほっぺの皮膚やおでこのしわまでがウニウニ動いてて一体どれだけのパーツにわかれているのか想像もできない。このこだわり方はある意味病気です。外套という作品に関してはもう内容よりも、ノルシュテインさん対「外套」みたいなセットでみてしまう。もう一体化している感じがします。
観るほうとしては、生きているうちに完成することをただただ願うばかりです。

神奈川近美初めて来ましたがいい所ですね。何より海沿いにあるというのが良い。
美術館からの景色、気持ちよかったですよ。
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せっかく遠出したので川崎市民ミュージアムの「横山裕一展」観てきました。
今日は横山さんのお悩み相談会もあり、私も事前に相談事をメールで送ったところ、ちゃんと読まれましてお答えもいただきました。
スパスパと答えるので全部で30~40は相談してるんじゃないかな。

記憶を頼りに一部紹介すると…

Q、大学で油画を専攻しているのですが、自分の方向性はイラストや漫画に近いのでデザイン科に転科しようと思うのですが、どう思いますか?

A、2年通って方向性がわかっただけでも大学行った価値ある。なので残りは大学行かなくてもよろしい。お金もかかりそうだし。…え?転科ってお金かかんないの?じゃあしたらいいんじゃない。

Q、私は人前に出ると緊張してしまいます。何か対策はないでしょうか。

A、寝不足とか二日酔いで人前に出ればいいんですよ。それどころじゃなくなるから。それか、もっと大事な大きな目的を持てばいいと思います。忙しいのに話してやってるくらいの気持ちでいけば周りの目なんてどうでもよくなります。

Q、卒業を前にして夢を捨てずに好きなことをやるか、現実をみて就職するか迷っています。

A、貧乏を楽しめる人は就職しなくても大丈夫ですよ。貧乏いやなら働くしかないよね。

Q、イラストレーターをやっていると自主制作をしようとしたときに自分のスタイルというものが分からなくなってしまいます。自分のスタイルを迷いなく出す秘訣を教えてください。

A、商業芸術と自主制作の両立なんて不可能。そんなに甘くない。何か自己表現したいなら漫画を描くといい。漫画は絶対自分が主人公になれるから。漫画は誰でも描けるんですよ、日本人なら。

Q、実家に帰るので大好きな彼氏と離れ離れになってしまいます。離れていても続く秘訣を教えてください。

A、それは不可能です。方法は自分がとどまるか、彼氏を実家に連れて帰るしかないでしょう。

Q、好きなことを仕事にするか、趣味と仕事を割り切るか迷っています。最初は漫画家になりたかったんですが…

A、なるべく働かなくてもいい方法を考えると、稼いでくれる男を見つけることが最優先です。そういう男を見つけて漫画描けばいいと思います。

Q、大学の教授に「君の絵には若さがない」と言われたんですが、なんとか言いまるめることはできないでしょうか。

A、いるよね、そういう人。放っておけばいいんです。


面白かったです。ちなみに上記に私の悩みも入ってます。
相談者には最後に答えを録音したカセットテープがプレゼントされました。
私はもうカセットテープを再生する術を持っていないのだが。
サインももらっちった。
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ネオ漫画の旗手、横山さんの作品を観たのはいつだったか。コミックHかコミックCUEだったと思うんだけど、あまりに新しすぎてポカーンとしたのを覚えています。
「NIWA」という作品を単行本で読んで初めて「あ、面白い」と思いました。
ストーリーもキャラクター設定も読む意味も感じないのに。
圧倒的な新しさに対する驚きもあるけど、漫画を読むときの想像力の働かせ方を最大限に利用している点において本質を見ているとも感じる。
うまく言えませんが、みていて気持ちが良いです。擬音の並びとか特にスカッとする。
横山さんはきっとドラッグの代わりに漫画を描いてるのではなかろうか。
究極的に自己中心的な作品は有無を言わさず観る人をひきずりこむ。そういう境地な気がします。


さてさて、今日は充実なアート日和であった。
そんな一日の締めにふさわしく、ドリアンパーティーにお呼ばれしたのでお邪魔してきました。
アート・アニメーションのちいさな学校の講師である石之先生のご自宅です!ドリアンよりそっちのが貴重だわ。

とはいえドリアン。
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果実の王様であり、とんでもない臭いを放つこの南国からの使者を食すのは初めてであった。
うん、臭い。おおむね玉ねぎの匂いです。
でも耐えられないほどでもなくおおむね美味しく頂けました。クリームチーズのような濃厚さ+玉ねぎ臭は沢山食べれるものではないけれど、美味しいといえなくもない。

そんなドリアンを食したあとは石之先生の手料理です!ひゃっほー!
ドリアンとパパイヤがあるだけで食卓は南国です。
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色んな意味で貴重な体験をさせていただきました。

ところでドリアンは酒との食い合わせが悪く、胃の中で発酵が進みガスがたまりお腹が破裂して死に至ることもある、という話を帰りに聞いた。
一応用心して今日は酒を飲まないぞ。と思って家に帰ったが、ネットで調べると迷信だという話が出ていたので、あっさり風呂上りにチューハイ頂いちゃいました。

今のところ何の異常もありません。
良い休日を過ごしたことを思い出しつつ、眠りにつこうと思います。
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by nicolaus_92 | 2010-06-07 01:39 | おすすめ