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素晴しき哉人生!

国分寺にTUTAYAがオープン!
今までなかったことが不思議だけど、何はともあれこれからはDVD借りるためだけに吉祥寺まで出なくてもよくなりました。

ほんで今日、フランクキャプラの「素晴しき哉人生!」を鑑賞。
キャプラの「或る夜の出来事」が大好きで、そのことを持ち込みしたときの編集者に言うと、「だったらなんで「素晴しき哉人生!」を観てないの?」とつっこまれたので。

そもそも「或る夜の出来事」が好き、なんていっても名作すぎて当たり前みたいで、逆になぜわざわざそれを挙げるの?みたいに言われてしまったけど、やっぱり優れているものは語られるべきだと思うんですよ。
なので、すごく暑苦しいかもしれないけど、今回はフランクキャプラの映画の素晴しさについて勝手に語ろうと思います。(映画は2本しか観てないけどね!)

「或る夜の出来事」はフランクキャプラの出世作。
この映画のシチュエーションやエピソードは、はっきりいって定番といえるものばかりだけど、定番を面白く描ける力ってすごいと思うんですよ。例えば、大富豪の家出娘であるヒロイン(クローデット・コルベール)と新聞記者(クラーク・ゲーブル)が長距離バスで出会って一緒に行動するようになるんだけど、最初はお互いの印象も最悪。スクープ狙いでヒロインに近づくというのも然り。そして徐々に恋に落ちる…という展開や最後の花嫁略奪。(実は「ローマの休日」や「卒業」の元となったらしい)
そこにはネタバレという心配がもはやない。でも展開に無駄がなく、台詞まわしが巧みだから飽きることがない。有名な「ジェリコの壁」を使った演出も、とても鮮やかで品がいい。二人が結ばれるところを直接見せないところがとてもオシャレ。
褒め倒しましたが、それだけ「或る夜の出来事」は私にとって完璧な映画なんですよ。
もし観てないという方がいたら騙されたと思ってみてほしい。
絶対に損はしません。

そんで今日観た「素晴しき哉人生!」。これもまた言うまでもなく素晴しかった。
公開当時は興行的に惨敗したそうだけど、知的財産権が切れてから何度もテレビ放映されて再評価されたクリスマス定番の作品だそうです。

小さな町で周囲に翻弄されながら生きてきた青年が、人生に絶望したときに守護天使の力によって自分が生きている価値を再発見するハートウォーミングなストーリーで、これもベタな展開ではあるのだけど、最後には感動の涙がホロリ。。
思い通りに生きることができなかったとしても、人生は素晴しいのだと。
知らないうちに誰かを救っていることもあるし、だからこそ救われることもあるのだと。
真夏なのに「メリークリスマス!」と叫びたくなりました。
まさしく人間愛。温かいヒューマニズム。ああ素晴しい!
こういうベタな感動話を斜めに受けとっていた昔の自分の肩を、キャプラさんはポンとたたいて「もういいじゃん」と言ってくれました。

いいものはいいしね。
60年以上前の作品でも、語りつがれる名作には名作たる何かがあるもんです。
キャプラ作品のような、観る人に負担をかけないエンターテインメント作品から学ぶべきことは多いです。

もうすぐ深夜の3時。
夕方から行動したのでなかなか眠くならず、こんな時間にたらたら日記を書くはめに。
素晴しい素晴しいと暑苦しくて申し訳ない。
読んでくれてどうもありがとう。
by nicolaus_92 | 2010-08-01 03:03 | おすすめ