<   2015年 01月 ( 3 )   > この月の画像一覧

1月ギリギリ滑り込みセーフ!
4コマ漫画のコーナーです。

昨年の11月末、初めてあがた森魚のライブに行った。
登場するなり、一人で30分以上話し続けたのち、一発目に歌ったのが、
「佐藤敬子先生はザンコクな人ですけど」だった。
しかもアカペラで、顔くしゃくしゃにしながら。
大好きな曲なので、嬉しかった。

あがた森魚のライブは、スマートじゃないところがとても良かった。
常に全力投球で、話があちこちに飛び火して、長い。ライブは僕と貴方とのデートなんだと。貴方の為に歌うよと。ずっとこうしていたいと。諄い位に語る。キラキラしたロマンチックな眼で歌う。

そんなあがたさんを見ていて、思い浮かんだのは、真っ黒毛ぼっくすの大槻さん。大槻さんも、スマートじゃないところが良い。

でもそういう等身大な言葉やパフォーマンスが、2人共とてもかっこいいのだ。

そういえば、真っ黒毛ぼっくすの「酔いどれ東京ダンスミュージック」の歌詞には、
「あがた森魚の歌を口ずさみながら」
というのがあるな。あれは何の歌なんだろう?と改めて聴くと、
「今宵幸子と一郎に会いにゆこうか」
とくるから、「赤色エレジー」なんだなきっと。酔いどれて歌いながら坂道を下るところを想像して、哀愁に浸り・・・
それで今度は本棚の奥から、林静一の漫画「赤色エレジー」を出してきて、うわぁやっぱりすげえや!と感動したりしながら、1月の4コマ漫画を描きました。

d0164172_23295183.jpg







色んな人がカバーしてますが、ちあきなおみの「赤色エレジー」にぐっと来た。

[PR]
by nicolaus_92 | 2015-01-28 23:30 | 4コマ漫画
新年早々、本州最北端の青森に行って来ました!

目的は十和田市現代美術館の「繋ぐ術〜田中忠三郎が伝える精神〜」展を観に行くこと。
でもせっかくなので、青森市内も行きたい!という事で、夜行バスで降り立ったのは、徒歩5分で津軽海峡の青森駅。
雪が積もっているビジョンは持っていたのだが、何故か雪が降っているビジョンは持っていなかった。先が思いやられる雪国の旅である。
d0164172_1341774.jpg

当然の如く降り続く雪の中、無謀にも市街地を歩き、一時間かけて辿り着いた場所は、棟方志功記念館。
d0164172_1341875.jpg

入り口にはどーん!と満面の笑みを浮かべるカワイイおじいちゃん、もとい、棟方志功の写真。あたたかい。寒さに耐えながら、やって来て良かった。

「わたしは自分の仕事に責任を感じていない」という棟方の言葉。これは柳宗悦によると、単にいい加減にやってるということではなく、自分ではないものに作らされる、他力(つまり神や仏の力)によって作られるものこそが本物だと言う棟方の信仰心によるものだそうで。
確かに、棟方志功が板スレスレに顔を近づけて、ものすごいスピードで板を彫る姿は、何か大きな力に突き動かされてると感じる。
浄土真宗でいうところの「他力本願」。
つまりは阿弥陀如来の力により、絶対的な幸福、浄土へと導かれるということ。
これは「他力」を本当の意味で信じていないといけない境地。

板画(版画の事を棟方は板画と言った)を彫るとき、棟方志功はこの境地にいこうとしていたのではないか。余計なものを寄せつけないスピードで彫る姿は、悩みや苦しみの発端である自我から逃げようとしているようにも見える。
そう思うと凄まじすぎて、気軽に自分の木版画制作の参考になど出来ない世界であった。

高尚すぎてお腹が減ったので、海鮮どーん!を食べにいく。
青森駅近くに古川という街があり、行ってみる事に。
するとそこにはなんと!ニコニコ通りが!青森に私の町発見〜!
d0164172_1341856.jpg

その名も古川市場というところで、無事海鮮丼をいただいた。どんぶりにご飯入れてもらって、市場内の好きなネタを乗せてもらうというスタイルで、とても良かった。大満足。
d0164172_1341814.jpg


その後、こんなに海が近いのに見に行かねぇわけにはいくまい!って事で展望台のある観光物産館みたいなところへ。しかし雪が降りまくっているので、全然見えん!
仕方ないので民芸品コーナーに行くと、店番しながら、こぎん刺しをこぎんこぎんと刺すおばちゃんがいて、少し見せてもらった。横の目に沿って、縦の目を数えながら綿糸を刺し、徐々に美しい模様が出来上がっていく。このものすごく手間のかかる作業を、青森の女たちは当たり前のようにやってきたんだなぁ。すべては厳しい寒さから家族を守るために。
寒い時に来て良かった。
吹き付ける雪の中滑りかけながら歩いて、寒さを身にしみて感じたからこそ、この中で生まれた文化を理解出来る気がする。
青森では、寒すぎて綿花が育たず、衣服はもっぱら麻のもの。それを重ね、たとえ破れてもまた継ぎ足して、大切に大切に使ってきたボロ。また、僅かに手に入る綿糸で、麻布の編み目に刺しこみ、布を補強してきた刺し子。
それらをガン見して、収集して、現代にその精神を伝えている田中忠三郎その人に、大切なコレクションを見せてもらう為、十和田へ向かう。

言い忘れたが、今回は同居人サチコとの二人旅である。
夜は、十和田の呑兵衛という老舗居酒屋で、十和田湖名物ひめます刺しに十和田の地酒。どれもこれも美味しくて、あっという間に酔っぱらった。

翌日。
早速、十和田市現代美術館へ。
広々とした道路を挟み、ホワイトキューブでガラス張りの開放感溢れる建物と非日常へと誘う、カラフルで可笑しな形をした現代アートが点在する、いかにもコンテンポラリーな空間!
d0164172_1342036.jpg

昔はこういうの好きだったけど、今は正直少し苦手だ。「入り口わかりにくいんだよ!」と文句の一つも言いたくなる。
でもまぁ、白い雪と青い空に草間彌生sはよく映えますなぁ。
d0164172_1342066.jpg


展覧会に合わせてワークショップをやっていて、どう時間を使うか悩んでいた我々にはピッタリ!なので、参加してみた。
サチコは手編みの帽子、私は布の端切れを重ねて作るポーチ。
端切れをレイアウトした上から、チクチク綿糸で繋げていく、ちょっとした刺し子体験。ひたすら波縫いするだけだけど、めちゃくちゃ時間がかかる!選んだ綿糸が太くて、通すのが大変。
隣のサチコはサクサクと帽子を編みあげたのだが、私は持ち帰りということに。
まだポーチになってないけど、今こんな感じ。もうちょっと刺す予定です。
d0164172_1342145.jpg

部品も針も糸も貰って、さらに端切れも好きなの持ってけ!というので有難く。もうひとつ何か作れそう。

お昼ご飯は市街地のちょっと大きめのバス停にある駅そば。これがまた美味かった!お出汁の濃さがちょうど良くて、ほっとする味。


さてさて本題の、「繋ぐ術」展。
田中忠三郎さんは2013年に亡くなっている。
会場には彼が生涯をかけて収集した衣服や民具がずらりと並び、その間間に、現代の作家の作品が展示されている。

継ぎ接ぎ&刺し子の衣服ひとつひとつに、繋いで、縫って、守ってきた時間が凝縮されている。お洒落すぎて、完成されているようでいて、完成しないところにグッとくる。用を終えない限り、これらの衣服は変化していく筈なのだ。
出品作家の一人、天羽やよいさんは、南部菱刺しの技術を今に伝えている人で、会場には総刺しの帯が飾ってあった。
彼女の言葉に、「保温」や「補強」など本来の役割を失った刺し子をやり続ける意味はどこにあるのか、というのがあった。阪神大震災の時、自分が作っているものがいかに無用の長物かを思い知ったそうだ。確かに今は何処でもユニクロのヒートテックが買える時代。日常の中でファストにチープに、かつ暖かい衣服が手に入るならそっちを選ぶ。
天羽さんは、刺すという行為そのものから学ぶ事が沢山あった事、またその行為には、精神をいたわる力があるのでは、と現代における刺し子の意義を見出していた。

現在に置き換えて考える、という意味で、山下陽光さんの展示は、さらに斜め上を行っていた。田中忠三郎の視点を今に読みかえるとどうなるか。

展示内容はヒカルさんのブログに大体公開されている。
そもそも、田中忠三郎の存在を教えてくれたのは、ヒカルさんです。

田中忠三郎がボロを集め始めたように、今集めても何にもならないゴミみたいなものとは?で、
「情報」と来て、インターネットをガン見する、という発想。
納得出来るところと、「?」なところが混在していて、相変わらず、惹きつけられる。
田中忠三郎が衣服を集めた時だって、周囲は「?」だっただろう。あって当たり前で、むしろ用を失い、ゴミになろうとしていたものだから。

インターネットも、今や生活の中で当たり前になりすぎて、否定することは出来ない。そしてすでに、ゴミのように扱われている情報が無限にある。ならば、そこに自分なりの付加価値をつけてガン見する動きも見逃せない。

田中忠三郎自身を紹介する展示をしていたのは唯一ヒカルさんだけだったと思うけど、その「情報」が、ヒカルさんの手ざわりありまくりで、とても良かった。
それは、田中忠三郎が言う「ものには心がある」の精神で、ボロや刺し子を観て感動する事とたぶん同じことだと思う。

帰ってきて、東京浅草のアミューズミュージアムにも行った。ボロの展示と共に、田中忠三郎の言葉が並んでいた。
たまらなく感動して、書籍「物には心がある。」を購入。これからまたじっくり読みます。


帰りの夜行バスまでの時間、十和田のB級グルメ、バラ焼きとビールを堪能。
玉ねぎと牛肉を甘辛タレを絡めながら鉄板で焼く。美味しいに決まっている。
d0164172_1342233.jpg

お店の人が教えてくれたんだけど、バラ焼きとは、米軍基地のある三沢が発祥で、軍人家族が食べる牛肉の、払い下げとなったバラや内臓を、当時三沢に多く居た朝鮮人のプルコギ精神で美味しく食べようと生み出されたソウルフードだそう。飯がさらに美味しくなる話が聞けて、最高でした!


何かと後を引く、青森の旅。
楽しゅうございました!
また行きたいぜ青森!
[PR]
by nicolaus_92 | 2015-01-13 23:17
d0164172_18575541.jpg


ひとつひとつ、実現する。
沢山、失敗をする。

今年もよろしくお願いします。
[PR]
by nicolaus_92 | 2015-01-12 18:59